目指すべきは全き幸せ

私の場合、全き幸せとは、ソファでくつろぐ夫の体にカエルのようにへばりつき、頭を夫の首のあたりにうずめている状態が一番それに近いのではないだろうか。

夫の体温の暖かさのなかにいると、今ここにいることが正しいのだと感じられる。疑いもなく正しいのである。

自分の存在の正しさを感じることなど、母の手を離れて以来なかったのではなかろうか。

私は今、全き幸せのなかにいる。