何もしなくてよい口実

朝起きたら雨が激しく降っていた。せっかくの休日なのに、彼と会えない時点で天候などもはや関係無く、寧ろ小春日和などでなかったことに一抹の安堵を覚える。駒沢公園を走らなくていいし。夜まで予定は無い。

そう言えば、高校時代のバスケ同期から教会コンサートのお誘いが来ていたことを思い出し、9時前にも関わらず電話をかけてみる。電話越しの友人の声はハキハキとした調子で、起きぬけの私とは違った健全さに面食らうが、敬謙なクリスチャンの彼女であればさもありなん。1時に八王子で待ち合わせということになる。

洗濯をしながらたまご納豆ご飯を食べ、午前中に届くはずの宅急便を待つ。早く着かないかなぁと2時間程待ちほうけるが、内心は宅急便が届く迄は外に出られない状態を休日の朝をだらだらと過ごすことの良い口実くらいに思っている。11時頃に宅急便が届くと、同居人達がのらりくらりと起きて来て、リビングが俄かにに華やぐ。ほっこりとした時間がすぎてゆくのが、とても楽しい。