一ヶ月前に感じてたことと今感じていること。

先月の今日、ファンドのブレインと日本酒の美味しいお店で飲んでいた。

廊下のトイレは隣のカラオケパブと共同で、時折カランカランと開閉する扉の隙間から、切々とした酔っ払いの歌声が廊下まで響いてくる。

「い〜ま以上、これ以上愛されるため〜」

私は何をすればいいのだろう。

「い〜ま以上、これ以上愛されるため〜」

私は何をしてはならないのだろう。

用を足しつつ鏡に写る自分の顔を凝視しながら、カラオケの歌詞にふと思いを巡らせる。

出張三昧の彼は、きのう日本を発って以来消息不明。次に会う頃には日本は冬へと移り変わっており、不覚の内に季節が過ぎているのだろう。

待つことの多い恋、期待することの多い恋はとてもストレスフルで、地に足の付かない心は落ち着き所を求めて止まない。

そんなことを考えていた11月から丸ひと月が過ぎた。思った通り、私の心情にも外部環境にも特に変わりはなく、何も変わらない状態であることに焦りと不満は募るばかりである。

今に満足せずに何を求めているのだろうか。今以上、これ以上愛されることなのか。もしくは今以上、これ以上愛されていることの証明を求めているのだろうか。

なぜ私は今に満足できないのだろう。

本日たまさか先月の今日いた場所を通りすがったため、タクシー代を節約して乗った深夜バスにてしたためたもの。