きんもくせい

日曜は久々に河原をジョギングした。毎年、金木犀が強く香る頃になると(ああ、もうそんな季節か)とはっとさせられる。香りというのは何と記憶と直結するものだろうか。金木犀の匂いは部活後の帰り道を思い出させる。疲れた体に初秋の風は心地よく、運ばれる甘い匂いに癒されて帰る道中は、このまま帰るのは惜しいような、早くお家に帰っておいしい晩御飯を食べたいような、満ち足りた気持ちにさせられる。だから、私にとって金木犀はとても好きなにおいである。