日経新聞に書いてあったこと

会社に入ってから3年くらい、新聞を全く読まなかった。ストレスフルな仕事に対する密やかな反抗であった。兄からは「商社マンなのに新聞も読まないでよく仕事ができるね」と言われた。仕事ができた試しはない。電車の中ではグインサーガ栗本薫)を読んでいた。確か100巻を超えてギネスブック入りした程の長編で、読めども読めども一向に終わらず、この長さは一種の苦痛ですらあった。
最近は、仕事で相場商品を扱っているということもあり、毎朝必ず日経新聞に眼を通している。朝の通勤電車で久々に目をひかれたのは、NASAヒ素を食べて生きる生命体を発見したとの一面を飾る記事であった。その記事の中段には「生命体とは何か」という定義が記されていた。

1.内と外を区切る膜で囲まれた細胞で体ができている
2.繁殖などによって自分を複製する力を持っている
3.外の物質を取り込み中で分解するなどの代謝する仕組みがある

まず、三つしかないことに驚いた。次に、非常に簡潔で一般的な言葉で書かれていることに関心した。日経は時々おもしろい。